エーザイ株式会社は7月19日、日本国内で乳がん治療薬「ハラヴェン」を新しく発売することを決定した。販売対象は手術が不可能な乳がんや再発した乳がんの患者。(参考:乳がん再発の指標発見、がんを抑制するたんぱく質を特定)
「ハラヴェン」は同社が開発した初の抗がん剤であり、現在すでにアメリカやドイツ、イギリスなどで販売されている。同社が海外で行った前治療歴がある乳がん、もしくは再発した乳がんを対象とした実験によれば、ハラヴェン以外の治療を施した乳がん患者の生存期間は10.5カ月だったのに対し、ハラヴェンを投与して治療した患者の生存期間は13.2カ月と、およそ2.7ヶ月の延命が認められたという。
今後同社は肺がんや前立腺がんなどの治療にも使えるような臨床試験を進めて販売を増やし、2015年までに年間売上高を世界で10億ドル程度まで伸ばしたいとしている。