厚生労働省は12日、49種類の医療用検査薬の市販解禁を検討していることを明らかにした。解禁されれば排卵日予測や尿潜血などの検査薬が薬局やドラッグストアで購入することができるようになる。
(参照:生活保護受給者 ジェネリック医薬品に切り替え)
Photo:drugstore By DJ SUETAKE Photo trip
現在、市販解禁されているものは妊娠検査薬、尿糖検査薬、尿蛋白検査薬の3品目である。市販薬の検査には尿と便のみ認められていたが、鼻汁や唾液なども認めることで、不妊治療に使われる排卵日検査薬やがんの発見に役立つ尿潜血検査薬など、市販対象を広げていく。販売ルールの見直しは1991年以来となり、解禁によって薬局などで購入できるのは2015年度以降となる。国民の医療保険は年々増加しており、10年後には50兆円に達するとも予想されている。今回の検査薬の解禁は医療費を抑え、病気の早期発見につなげることをねらいとしている。
しかし、薬局やドラッグストアで手軽に購入できるようになると、検査薬を使うべきか患者自身での判断が難しくなるケースもある。販売時に薬剤師に相談または指導を行うことや、ガイドラインなどを作成していく必要性もある。