近年、性感染症にかかる若者が増加している。とくにクラミジアと淋菌は15~24歳の女性で増加傾向にあり、学校や家庭での性教育などで若者に正しい認識を身につけさせることが求められている。
(参照:梅毒感染者数が昨年より4割増の888人 同性間による接触が半数)
Photo:Shibuya Night By Yohei Sekiguchi
平成25年度のクラミジア感染者数は25,606人、淋菌は9,488人だったが、これは医療機関に受診した患者数データのため、実際の感染者数は5倍近くになるという。クラミジアは症状が出にくいため放置しがちになってしまい、悪化して骨盤腹膜炎や不妊症になる可能性もある。男性も同様で、精巣上体炎や精管閉塞を起こして不妊になることもある。HIVも性感染症のひとつであり、他の性感染症に感染し炎症などを起こしている場合は、2〜5倍もHIVに感染する可能性が高まる。
近年、インターネットなどの普及によりあらゆる性犯罪に巻き込まれる確率は高くなっている。性交開始の低年齢化は近年おさまりつつあるものの、いまだ若年層に性感染症患者が増えている。性に関する意識・とらえ方は親世代の時とは違うため、家庭でも性感染症や性教育について話し合い、正しい知識を子どもに伝え守っていく必要があるだろう。