東京都世田谷区の日産厚生会玉川病院で、今年4月に女性患者にインスリンを投与し低血糖症に陥らせた疑いで、同病院に勤務していた看護師が逮捕された。容疑者は容疑を否認している。
(参照:医療事故調査制度 運用に向けた指針作り開始)
Photo:Not a coat rack By kbrookes
逮捕された高柳愛果容疑者は、4月3日から9日の間、計3回にわたり入院中の91歳の女性患者に必要のないインスリンを投与し低血糖症を起こさせた疑いがある。女性患者の命に別状はない。高柳容疑者は医師の指示がないにも関わらず、血糖値を計測するなどの不審な行動がみられていた。同病院では、看護師が逮捕されたことについて痛恨の極みであるとコメントしており、医療体制、勤務管理、職業倫理教育、職員のメンタルケアや薬品の安全管理体制を見直し改善強化を計る。
ドイツでも薬物投与による同様の事件が起きている。デルメンホルストの病院に勤務していた元看護師の男性が多数の患者を薬物投与で死亡させたとして捜査が進められている。男性看護師は退屈しのぎに薬物を投与し、蘇生を試みようとしたと話している。男性が勤務していた別の病院でも同様の不審死が起きており、180人以上の患者の死亡に関与した疑いがある。