年末から1月にかけて発生件数がピークに達するノロウイルスによる感染性胃腸炎・食中毒。様々な食品の流通がある年末年始に向けて、各都道府県では検疫を強化するとともに、家庭でも予防を徹底するように呼びかけている。
(参照腸チフス 海外だけでなく国内でも感染が相次ぐ)
Photo:Norovirus By AJC1
神奈川県のレストランで先月、同窓会で食事をした男女44人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、そのうち7人からノロウイルスが検出された。レストランは今月1日〜3日まで営業停止を命じられ、店長は「予防の徹底・強化に努めていく」と話した。各都道府県では年末年始の感染ピークを迎えるにあたって検疫強化が進められている。一例として、石川県の県薬事衛生課や保健所は2000施設で立入検査を行い衛生管理の監視指導を始めている。佐賀県でも製造・加工に関わる業者など約1000施設の立入調査を始めるなどしている。
森永乳業が内科、小児科に勤務している医療従事者を対象に行ったアンケートによると、医療従事者100人のうちノロウイルスに感染したことがあったのは37%、さらに二次感染はそのうちの59.5%を占めていた。自分自身で出来る限りの予防策をとる必要があるが、もし外食をして食中毒になった場合、まず保健所に連絡をするなどといった感染後の対応もおさえておくべきである。