近年、医療機関や介護施設において、患者やその家族などによるクレームへの初期対応が十分でないために問題が深刻化するケースが増えている。「モンスターペイシェント」と呼ばれる過度なクレーマーの存在も社会問題となっており、医療機関や介護施設でも適切なクレーム対応能力が求められてきている。
(参照:手術中に患者の体内に異物を置き忘れ・・・高額慰謝料認定ケースも)
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株式会社ウィ・キャンは医療機関や介護施設におけるクレーム対応能力についての調査結果を公表した。調査は医療機関や介護施設を対象に実態の可視化評価・検討を行うことを目的としており、2014年4月1日~10月31日に実施された。
医療機関と介護施設は実践対応力や組織・役割などは正答率が高かったが、クレーム知識については医療機関の正答率が65.4%、介護施設が50.6%と介護施設の方が低い結果となった。クレーム対応に関する教育の有無は、とくに「実践対応力」や「コミュニケーション」で顕著に差が出る結果となり、コミュニケーション能力は属人的な能力というイメージがあるものの教育の有無によっても差が出ることがわかった。「クレームに関する知識」と「コミュニケーション能力」に関しては今後、全体的な課題として対応していく必要がある。