未成年の精神科受診者が増加している。メンタルに問題をきたし、精神科を受診する未成年はおよそ15万人に上ると言われており、さらに多くの場合で彼らを悩ませているのが、向精神薬による副作用である。
(参照:統合失調症治療に新たな希望 108個の遺伝子を特定)
厚生労働省は平成20年に「精神及び行動の障害」の調査を実施。それによると、精神科を受診している未成年は15万人に上り、12年前に比べ倍増していることがわかった。さらに問題視されているのが、精神科や小児科で処方される向精神薬である。向精神薬は中枢神経に作用し、抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬、気分安定薬なども含まれる。早期発見し対応・治療するという概念が浸透しており、子どもにも向精神薬が習慣的に処方されている。
しかし、身体の揺れがとまらない、けいれんが起きるなど副作用に悩む子どもも少なくない。さらに投与をやめることにもリスクがあり、命に関わることもある「離脱」という反応が起きてしまうこともある。子どもへの向精神薬の影響については解明されていないことも多く、子どものストレスや精神的な問題とどう向き合うか対応していく必要がある。