国立感染症研究所の報告によると、今月1日までの1週間のインフルエンザ患者数が前週に比べると減少しており、感染ピークは越えたとみられている。しかし未だに流行警報レベル以上の地域があることから、予防の徹底が呼びかけられている。
(参照:猛威をふるうインフルエンザ 3週間連続で患者数200万人前後)
Photo:flu scare By katarinayee
今月1日までの1週間に医療機関を受診した患者数は推計135万人で、前週に比べて57万人減っていた。今年はインフルエンザの患者数が3週間連続で200万人を超えるなど、例年に比べて異例の流行となっていた。今年の流行の特徴としては「A香港型」の患者がほとんどで、幼児や高齢者など免疫の低い人は重症化しやすいため、注意が呼びかけられている。
インフルエンザの治療薬タミフルの効果と副作用についての研究が進められている。英国のロンドン・スクール・オブ・ハイジーン・アンド・トロピカル・メディスンを中心とする研究グループでは、タミフルはインフルエンザの症状を緩和するまでの時間を2割短縮する効果があるという。その一方で副作用により吐き気や嘔吐が増加することが確認されており、服用は慎重に行う必要がある。インフルエンザの流行は3月ごろまで続くとみられ、ピークを越えたと言えどもまだまだ予防に気を抜けない状況が続くだろう。