世界保健機関(WHO)の報告によると、2月15日時点でエボラ出血熱の感染者は2万3253人、死者は9380人にのぼる。国連では、感染流行の終息に向け、引き続き国際社会の支援を呼びかけている。
(参照:エボラ出血熱の患者数減少 リベリアでも学校が再開)
20日、ニューヨークの国連本部でWHOのエイルワード事務局長補と国連のナバロ特使が記者会見を開き、国際支援への協力を呼びかけた。今年に入り感染者は大幅に減少したものの、未だ週に100人以上の感染者が確認されており、油断できない極めて危険な状況であると説明。エボラ対策として今年は15億ドル(約1800億円)が必要とされているが、現状では半分以下しか集まっておらず、充分な資金がない限り人材確保等も難しくなるとして国際支援を呼びかけた。
またWHOは20日、エボラウイルス感染の簡易検査キットを認証したことを発表した。この簡易検査キットは、電力も専門的な訓練を受けた人員も必要とせず、15分間で結果を判定することができるほか、エボラ感染者の92%を正確に判別できるという。このキットを用いることで、西アフリカのギニア、シエラレオネ、リベリアなど感染拡大地域で迅速に検査することが可能となる。