群馬大学医学部付属病院で腹腔鏡手術と開腹手術を受けた患者18人が死亡した問題について、厚生労働省は本格的な調査を行う方針を固めた。
(参照:矯正医官が不足・・・法務省が民間病院との兼業許可を検討)
群馬大学医学部付属病院では腹腔鏡手術で肝臓を切除した患者8人、開腹手術でも2009年以降から患者10人が死亡しており、いずれも40代の男性医師が執刀していたことがわかっている。厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は9日に会合を開き、野島美久病院長から聞き取り調査を行う見通しである。野島院長は3日、記者会見を開き腹腔鏡手術で死亡した患者8人全員に診療の過失があったことを認める最終報告書を発表。執刀した男性医師は、定められている事前の手続きも行わずに手術を続けてきたという。野島院長は、病院として閉鎖的な体制があったとして改善に向けていくとしており、4月1日から組織を改編していく。
同病院は、高度な医療を提供する『特定機能病院』に指定されている。菅官房長官は同病院が問題の把握に遅れたことに対し、「大きな問題であり極めて遺憾」とし、指定の取り消しも検討している。