医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」は、会員の医師を対象に、自身の地域での産婦人科医の充足状況についてのアンケートを実施した。その結果、約4,000人の回答者の約半数が産婦人科医不足を感じていることがわかった。
(参照:質の低下も懸念 「医学部新設」に7割以上の医師が反対)
日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は、2005年より3月1日~3月8日の8日間を「女性の健康週間」と定めており、2008年からは厚生労働省も主唱する国民運動となっている。昨年12月、両会連名で「わが国の産婦人科医療再建のための緊急提言」が公表され、産婦人科医の減少や地域差の格差について分析がなされてきた。今回、メドピア株式会社は「女性の健康週間」に先んじて、会員の医師を対象に「あなたの診療地域で産婦人科医は足りていますか?」という問いでアンケート調査を実施し、4,083人の回答をまとめた。
調査の結果、産婦人科医の不足を感じている医師は49.4%で約半数を占め、「産科医院の閉鎖が相次いでいる」、「婦人科医は足りているが産科医が不足している」などのコメントが寄せられた。一方で、足りていると感じている医師は31.0%となり、「少子化のため出産が減っている」といった都市部の医師からの回答が目立った。地域別の不足感ランキングでは、1位が「福島県」、2位が「島根県」、3位が「青森県」で、それぞれ8割以上の医師が不足と感じていることがわかった。