都内の50代の産婦人科医師の男性が、死体遺棄と業務上堕胎の疑いで書類送検された。患者が妊娠第12週以降で中絶した際、死産証書を作成せずに葬祭業者に胎児の遺体を引き渡したとみられる。
(参照:産婦人科医の不足 約半数の医師が不足と感じる)
Photo:R1004516 By uemu
男性は昨年の5月〜8月、死産証書を作成せずに胎児の遺体を県内の葬祭業者に引き渡したとみられている。さらに、中絶が可能な期限を過ぎている妊婦1人を堕胎させた疑いもある。県警は男性医師だけでなく、死亡証書がないにも関わらず胎児3体を引き取った疑いで、県内の葬祭業者の女性も死体遺棄容疑で書類送検した。妊娠第12週以降の胎児が流産や中絶で死産した場合、その日から7日以内に役所へ届け出をだす必要がある。
葬祭業者は胎児専門としており、火葬場への運搬を1体あたり3万円前後で代行。火葬には火葬許可証が必要となり、死産届けを提出すると発行される。葬祭業者の女性は、死亡証書のない胎児はガーゼなどでくるみ冷蔵庫で保存していたという。男性医師は「死亡証書を作成すると妊婦の戸籍に残ると思った」と供述している。2人とも容疑を認めている。