20日、「医療事故調査制度」の運用指針を検討する厚生労働省の有識者検討会が開かれ、運用指針についてまとめられた。
(参照:後継者難 医療機関の休廃業が急増)
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「医療事故調査制度」とは、医療死亡事故の原因究明と再発防止を目的としており、患者が医療事故で死亡し、遺族が納得できない場合に、第三者機関が調査を行うというもの。10月には運用開始が決まっており、運用指針について話し合われて来た。昨年11月、院内調査の結果を書面で提出して欲しいという遺族側の要求に対して、一部の医療側委員からは、訴訟に利用される可能性や医療現場が萎縮する要因にもなるという声もあった。
20日に開かれた検討会では、遺族が希望する場合は口頭だけでなく、書面も提出するよう医療機関側が努めることを運用指針としてまとめた。厚生労働省は、国民への意見募集も行い、5月にも省令や通知を策定し、全国の病院や診療所などへ周知を図っていく。