日本医療機能評価機構の報告によると、医療事故の報告は去年1年間で過去最多の2,911件となったことがわかった。とくに入院中や治療中の事故が多くみられた。
(参照:腹腔鏡と開腹手術で患者18人死亡 群馬大病院に対し本格的な調査へ)
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日本医療機能評価機構で、医療事故の分析などを行っており、全国の主な医療機関275か所から去年1年間の医療事故の報告をとりまとめた。報告件数は調査を開始した平成16年から増加を続け、去年1年間の報告件数はこれまでで最多の2,911件となった。とくに、ベッドからの転落や食べ物をのどに詰まらせるといった入院中の事故や、手術中の体内へのガーゼのおき忘れなど治療中の事故が多くみられた。
医療事故と医療過誤は同じようにとられることが多いが、医療事故は医療過誤と違い医療従事者の責任の有無は含まれていない。患者だけではなく医療従事者が損害を受けた場合も医療事故といわれる。今年10月には、医療事故による死亡を第三者機関が調査する「医療事故調査制度」の運用が開始される予定で、5月にも省令や通知を策定していく見通しである。