大人が医師のイメージを聞かれると、「なくてはならい専門家」「難関大学卒業」「エリート」「金持ち」「大変な仕事」「リスクのある仕事」「変わり者」などなどメディアで取り上げられた医師やドラマの主人公、あるいは自分の主治医などを思い浮かべて答えるでしょう。
もしかしたら尊敬したり、嫉妬したりといった感情を持つかもしれません。
しかし子どもたちは、受験勉強が大変だとか、高給取りだとかそういったことよりも、単純にかっこいいとか楽しそうだとか、あるいはあんな人になりたいといった視点で医師を見ているようです。
これは、子どもたちの「将来なりたい職業」ランキングを見ると想像することができます。
将来なりたい職業「医師」が上位にランクイン
日本ファイナンシャル・プランナー協会が行ったアンケート結果を見ると、男子は1位がサッカー選手や監督で2位が医師、3位に野球選手が続きます。
女子の場合は1位が医師、2位がパティシエールと保育士という結果です。
この職業ランキングはコンテストに応募した小学生の集計がまとめられたものなので母数が少ないですが、将来を真剣に考えている小学生の男女とも上位に医師が位置しているのは興味深い結果と言えます。
ランドセル素材メーカーのクラレが行っているアンケート調査では、母数2,000人で、男子の8位に医師がランクインし、女子の7位にランクインしています。
書籍『13歳のハローワーク』公式サイトのアクセス数に基づく人気職業ランキングにおいても、公務員を抑えて医師が10位にランクインしています。
いずれの結果にも共通して言えるのは、ここ数年変わらず医師の人気が高いということ。
そして、男子よりも女子により人気の職業だということです。
女性医師の人気は高い
女子小学生の人気職種は、パティシエやパン屋、花屋などといった身近なお店屋さんや、保育士や教師など自分に深くかかわってくれた人の印象を強く受けるものが昔から多いようです。
そんな中で異彩を放つのが医師と言っても良いでしょう。
もちろん子どもも病院を受診する機会は多いので女性医師に会っていないとは言いませんが、圧倒的に少ないのは事実ですし、病院好きな子どもは少なく、とても「身近な職業」と感じているとは思えません。
そんな女性医師が毎年パティシエや花屋などに混ざって上位にランクインしているのは、知的で非常に能力が高く、病気やケガをあっという間に治してしまうヒーローやヒロイン的イメージを持っているからではないでしょうか。
実はアメリカの女児がなりたい職業の1位に女性医師がランクインしている調査もあります。
自分の能力が活かせて人を助ける仕事が長年憧れの職業なのは誰もが納得する結果と言えるでしょう。