食物アレルギーの子どもに食事を作る際は、アレルギー対象の原料を確実に排除することが大切です。
たとえば、卵アレルギーを持つ子どもの場合、卵を使った食品や料理を避ける必要がありますが、意外な食品に卵が使われていることもあるため要注意。実はウインナー1本あたり、0.01g程度の卵が含まれています。このような意外な事実に気づかず、子どもに誤って与えてしまうと、ごく僅かな量でもアレルギーを発生させてしまう可能性があるのです。
そんなときに便利なのが、代替食品です。アレルギーのもとになる食品を使わずに調理されているため安心して子どもに食べさせることができます。
そこで今回は、女性医局から学校や保育所で使用されている代替食品についてご紹介します。
学校・保育所給食で代替食品の使用状況
(日清オイリオグループ 第3回食物アレルギーに関する実態調査【図5】)
日清オイリオグループは、2012年度より食育活動の一環として食物アレルギーに関する実態調査を実施しています。
学校・保育所などの給食に従事し、食物アレルギー対応を行っている栄養士・管理栄養士103名を対象に調査が行われました。
給食における代替食品の使用状況を聞いたところ、57.3%が「食物アレルギーを持つ方に使用している」と回答。さらに、11.7%が「食物アレルギーを持たない方も含めて使用している」と回答したことから、約7割の学校や保育所で給食の食物アレルギーに対応において代替食品を使用していることが分かりました。
一方で、残りの3割の学校や保育所では実施されていないことも明らかに。
子どもが通っている学校や保育所では、代替食品などの取り組みがなされているのか確認する必要があります。
給食で使われている代替食品とは?
(日清オイリオグループ 第3回食物アレルギーに関する実態調査【図6】)
多くの学校・保育所で代替食品が取り入れられていることが分かりましたが、具体的にどのような代替食品があるのでしょうか。
給食で使用している代替食品の1位は「卵を使っていないマヨネーズ(66.2%)」次いで「卵を使っていないハム・ソーセージ・ベーコン(62.0%)」「卵を使っていない練り製品(57.7%)」と続きました。
この結果から、卵を使っていない代替食品が多く使用されていることが分かりました。
なぜ卵を使っていない代替食品が使用されているかというと、加工食品の多くに卵が使われているためです。
もちろん卵以外にもアレルゲンを含む食品はたくさんあるため、消費者庁では食物アレルギーを引き起こすものとして特定原材料7品が指定されています。
「卵」「小麦」「牛乳」「えび」「かに」「そば」「落花生」が挙がります。
働いているママドクターの場合、子どもが学校や保育所へ行っている間に、給食で誤食をしてしまったりと、何かあったときにすぐに対応できない場合も。
そのためにも、子どもと一緒にアレルギーを起こす食品について学び、「友だちが食べていても食べてはいけないものがある」としっかり判断ができるようにしておくようにしましょう。