出産や育児といったライフイベントに合わせ、退職や休職を視野に入れているという女医は多いものです。
しかしブランクが空き過ぎてしまうと、復職しにくくなってしまうこともあるので要注意。
復職を前提に離職するという女医は、ブランク期間や復職時のことをきちんと意識しておく必要があります。
今回は、女医のブランクと復職の関係性について探ってみましょう。
一度ブランクが空くと復職は困難になる?
日本医師会の調査によると、女医の活動率は30歳で82.8%、35歳で76%となっています。
結婚や出産を機に20代の頃のような働き方が困難になり、医療の現場から離れるという女性医師はかなり多いといえるでしょう。
産後は子育てに追われ、落ち着くまでは女医としての仕事のことを考える余裕がなくなってしまうかもしれません。
しかし、医療の常識は日々アップデートされていくもの。
ブランク期間に医療業界から遠ざかってしまうと、復職が困難になることもあります。
復帰は早いほうが結果的にラク?
産休や育休を取得するという場合には、離職時に周囲に十分な根回しをしておきましょう。
休職による周囲への負担を理解した上で良好な人間関係を築いておけば、復職もスムーズに進めやすくなります。
離職後のブランクを埋めようと思うのなら、実際に仕事をして感覚を取り戻すことが一番です。
しかし、ブランクが空きすぎてしまうと感覚を取り戻すにも時間がかかってしまうもの。
復職を考えるのなら早めに行動したほうが、結果的にはラクといえるかもしれません。
まずは、非常勤や短時間のアルバイトといった無理のない働き方から始めてみると良いでしょう。
復職時には育児との両立を重視する
仕事に復帰しても、頼れる預け先がなければ当直や残業すらもままなりません。
子どもの用事や突発的な病気などで以前のように安定的に働くことができないケースもあります。
子育てをしながらの復職を目指すのならば、規模の大きい病院に転職するのもひとつの方法。
医師の少ない個人病院は融通がききにくく、子育てとの両立が難しいのが現状です。
女医の多い大学病院への復職ならば、医師の人数が多いためある程度自由な働き方が可能といえます。
最近は、院内託児所を完備するなど子育て中の女医のサポート体制を整えている病院も増えています。
ブランクのある女医は、育児との両立が困難でないかをじっくり考えた上で、最適な復職先を選びたいものです。
ブランク期間にも学び続ける姿勢を
ブランク期間にも、継続的な学びの機会を失わないよう心がけましょう。
専門科の学会に所属しておけば、常に情報を集めることができます。学会に出席できないという時期であっても、学会誌は読んでおきましょう。
ウェブ上の学習システムを活用して医療に関する知識を深めておくのも有効といえます。
また、全国の自治体や医療機関が用意している女医向けの復職支援プログラムを活用するという方法もあります。
一度退職したあと、ブランクが空きすぎて復帰しにくくなってしまう女医もいます。復職を前提に離職するのなら、ブランク期間の過ごし方をきちんと考えておきたいですね。
離職前に具体的な将来設計を構築しておけば、ブランク明けにも自分らしい働き方が叶いやすくなります。