女性医師が産休・育休明けに職場復帰する際には、準備しておかなくてはならないことがいくつかあります。
子どもがいると、勤務時間だけでなく家での役割に関しても、産前と同じというわけにはいきません。
そこで今回は、特に子どもを持つ女性医師が職場復帰する前に準備しておきたいことを3つご紹介します。
医師として職場復帰する前に1 子どもの預け先を確保
職場復帰する際に、まず準備しておかなくてはならないのが子どもの預け先です。
共働き世帯が増えたことで、保育施設や保育士が不足することによって生じた待機児童は社会問題になっています。
約束した復帰時期に子どもの預け先がないとなると、職場だけでなく自分のキャリアパスにも影響を与えるため、待機児童が多い地域では、産休に入ったらすぐに保活を始めましょう。
通える範囲にある認可・認可外はすべて候補にして見学を行って情報を集めるだけではなく、行政の窓口にも足を運んで地域の保活状況や保育所探しの相談をしてみるといいでしょう。
また、小さな子どもは体調を崩しやすく、保育園を休むことが多くなるため、子どもが休んだ時の対応策はできるだけ用意しておくことも大切です。
子どもが体調を崩すたびに仕事を休むことは、職場に迷惑をかけるだけでなく母親自身のストレスにもなります。
夫やお互いの両親だけで対応しきれない場合は、病児保育やベビーシッターといった方法も検討してみましょう。
医師として職場復帰する前に2 家事の時短ツールの導入
患者の数が多い時、対応に時間がかかる患者が来た時など、仕事が長引くことも珍しくないのが医師の仕事です。
産休・育休中のように家事に時間を割けなくなるため、職場復帰する前に掃除ロボット・乾燥機能つき洗濯機・食洗機といった家事の時短ツールを導入しておきましょう。
掃除ロボットを使えば、仕事で不在にしている日中に床掃除を済ませてくれますし、食洗機は皿洗いの手間を、乾燥機能つき洗濯機なら、洗濯だけでなく「洗濯物を干す・取り込む」といった手間も省けます。
また、料理も時間が必要となる家事ですから、買い物の時間短縮のためにネットスーパーや食材の宅配サービスの利用を検討してみましょう。
レシピを用意している食材の宅配サービスを使えば、献立を考える時間も短縮できます。
医師として職場復帰する前に3 夫と役割分担を決める
復帰前に夫と家庭内の役割について意見をすり合わせ、お互いの分担を決めておきましょう。
やってほしいタスクだけを伝えると、それ以外は手伝ってもらえない可能性があるので、意見のすり合わせは大切です。
夫婦共働き世帯は増加傾向ですが、家庭内の役割は女性が多めなのが現状です。
仕事をしながら家事・育児の多くを女性が行うのは負担が大きく、女性にストレスがかかるため、妻の職場復帰時には夫の協力は必要不可欠です。
また、実際にやってみないとわからないことも多いので、復帰前にシミュレーションを繰り返しておくと復帰後もスムーズにいきます。
職場復帰するにあたり、子ども預け先の確保や復帰後の生活ストレス軽減対策は必要不可欠です。
悩みを相談できる相手を見つけておくことも大切です。
一人では解決策が見つからないことも、経験者や専門家などに相談することで解決の糸口が見つかることは珍しくありません。
個人的に相談できる相手が見つからない場合は、職場の相談窓口や都道府県が設置する女性医師等就労支援事業の相談窓口などもあります。
早い段階から職場復帰に備えて準備をしておきましょう。