QOLというのは「Quality of life」を略したもので、日本語では「人生の質」「生活の質」と訳されます。
個々がどれだけ自分らしい生活や人間らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているのかを尺度として捉えるのが、QOLの概念といえます。
近年では、自身のQOLを重視して転職・転科を考える女性医師が増えています。そこで今回は、QOLの高い診療科とその特徴について紹介します。
女性医師の転職はQOLを重視しよう
医師の仕事は、患者のQOLを守る仕事といえるでしょう。
例えば、がん患者が抗がん剤の使用で心身ともに消耗し、人生に楽しみを見いだせなくなった状態は「QOLの低下」といえます。
治療中の患者が自分らしく生きるために、医師は治療効果だけでなく、いかに患者のQOLを高められるかについても考慮することが重要なのです。
近年では医師自身の労働環境が悪化し、医師のQOLの低下も問題視されています。
「高い給与を得られるぶん仕事に忙殺されるのは当たり前」と諦めてしまっている医師は多いことでしょう。
そんな中、「自分らしく生活したい」とQOLを重視した転職を考える医師が少しずつ増えてきています。
QOLの高い診療科とは?
生活の質を上げるため、QOLが高い診療科への転科を考える女性医師もいます。
女性医師は出産や育児といったライフスタイルの変化に対応できるよう、転職するのならQOLを重視しておきましょう。
では、実際にQOLが高いといわれる診療科とは、どの科なのでしょうか?
QOLが高い診療科1:放射線科
放射線科の魅力は、直接の処置よりも画像診断が多く、仕事に忙殺されにくいという点にあります。
拘束時間が比較的短く宿直が少ないのも放射線科の特徴です。
放射線科は医師の数が少ないため需要が多く、非常勤という働き方であっても十分に生計を立てられます。
QOLが高い診療科2:麻酔科
麻酔科も労働時間が短く当直が少ない診療科といえます。
フリーの麻酔科医の中にはかなりの高収入を稼ぐ方もおり、多様な働き方が可能です。
また、育児支援制度が整っていて女性が復職しやすいのも麻酔科の良さといえるでしょう。
QOLが高い診療科3:精神科
精神科は拘束時間が短く、余暇を有効に使える診療科です。
措置入院受け入れなどを行っている病院では多忙になることもあるので、療養病棟や外来診療のみの病院を選ぶと良いでしょう。
QOLが高い診療科4:美容形成外科
美容形成外科は外来が中心で勤務時間が延びにくいのが魅力です。
美容科は自由診療のため報酬額が高いという良さもあり、効率的に稼ぎつつ余暇を充実させたいという女性医師にはぴったりの科です。
他に、眼科や耳鼻咽喉科、泌尿器科や皮膚科もQOLが高いといえます。
宿直がなく、労働時間も比較的短い勤務先を選ぶのが、QOLを高めるための方法です。
女性はライフスタイルに合わせて働き方を変える必要に迫られることもあると思います。
QOLの高い診療科へ転科すれば、仕事とプライベートを両立して自分らしく働けますね。
現状の働き方にQOLの低下を感じている女性医師は、転職について検討してみてはいかがでしょうか。