10月9日、岡山県岡山市の三光荘アトリウムホールで「いのちのリレーを考える講演会」(県、県臓器バンク主催)が行われた。臓器移植普及推進月間に合わせて行われたもので、移植医や移植コーディネーターが移植法改正後の状況などを語り、医療関係者や県民ら100人が耳を傾けた。
7月の改正臓器移植法施行より、本人の意思確認がなくとも、家族の同意があれば臓器移植が可能になり、15歳未満の方からの脳死下での臓器提供も可能となった。脳死臓器移植は既に100例を超え、家族の承諾による臓器提供も今月4日で14例に達した。
「いのちのリレーを考える講演会」では移植医の田中信一郎 岡山医療センター診療部長が「移植医療を通して眺めた医療環境の変化」といタイトルで講演を行った。田中医師は「移植医療とは別に、まず脳死や終末期医療、安楽死について考えてほしい」と訴えた。
また県臓器バンクの臓器移植コーディネーターの安田和広さんが改正臓器移植法について説明、施行後の影響について語った。以前は心停止提供者が多かったが、施行後は脳死提供者の割合が増えているという。