患者さんやスタッフと至近距離で会話をするときなどに、自分の口臭が気になったことはありませんか?
歯磨きをはじめとしたマウスケアをきちんとしているのに口臭が気になるという場合、その原因は口内の「舌苔(ぜったい)」にあるのかもしれません。
今回は、口臭の原因として考えられる舌苔ができる理由や、口臭を効果的に予防するための方法についてご紹介いたします。
口臭の原因の1つ「舌苔」とは
「丁寧な歯磨きをすれば口腔内は清潔になる」と思われがちですが、実は歯磨きで取り除ける口内のバクテリアは全体の60%程度です。
歯磨きに加えてデンタルフロスやデンタルピックを使った場合でも、口腔内には20%近いバクテリアが残ります。
実は歯垢の一部は歯ではなく舌に住み着いているといわれます。
舌の表面はザラザラとしていますが、これは舌乳頭という細かな突起があるためで、このデコボコの舌乳頭はバクテリアにとって格好の住処といえます。舌の表面にバクテリア菌が繁殖して白くなっている状態を舌苔と呼びます。
舌が多少白くなっている程度なら問題はないのですが、舌のほとんどが真っ白になっている場合、舌苔がかなり繁殖しており、口臭も強くなっている可能性が高いといえるでしょう。
舌苔による口臭を防ぐための方法3つ
舌苔による口臭を防止するためにも、舌を綺麗にするマウスケアを始めてみてはいかがでしょうか。
ここからは、舌苔を除去するためのマウスケアテクニックを3つ紹介していきます。
口臭防止テク1:舌ブラシを使う
日々のマウスケアにはぜひ、歯磨きだけでなく「舌磨き」も取り入れたいですね。
舌苔を除去するために、専用の舌ブラシを用意して専用のジェルを塗り、舌の奥から手前に向かってこすっていきます。
このとき舌をゴシゴシこするとダメージが起きやすくなり、細かい傷に雑菌が繁殖してかえって口臭が悪化することがあるので、軽い力でこするようにしましょう。
口臭防止テク2:薬用マウスウォッシュを使う
薬用マウスウォッシュを取り入れれば、口腔内の悪臭の元となるバクテリア菌を効率的に殺菌できます。
歯磨きや舌磨きをしたあとに薬剤で口をすすぐだけなので、忙しいときにも手軽にできるのが嬉しいですね。
口臭防止テク3:口内環境を改善する
舌苔ができにくい良好な口内環境を作ることも、口臭予防につながります。
口内が乾燥すると雑菌は繁殖しやすくなるため、唾液の分泌が正常になるよう心がけたいですね。
最も効果的なのは、こまめに水分補給をして口内を潤すことです。
また、よく噛んで食べることやしっかり睡眠をとって免疫力をアップさせることも、舌苔の繁殖を防ぐ方法の1つといえます。
舌をチェックしたときに真っ白になっているという方は、舌苔の繁殖によって口臭が強くなっている可能性が高いといえます。
女医として患者さんや医療スタッフに良い印象を与えるためにも、口臭はできる限り防ぎましょう。
舌磨きやマウスウォッシュといったケアを取り入れて口臭を防止すれば、口臭を気にせず気持ちよく仕事ができますね。