女医として働いているとさまざまな問題に直面しますが、その中でも特に辛い問題といえるのが、病院内で受けるセクハラトラブルではないでしょうか。
上司・先輩医師だけでなく、同僚医師や患者からもセクハラを受けることがあります。
女性医師が病院内でのセクハラトラブルを回避するためにも、今回は、女医が受けやすいセクハラ例と対処する方法をご紹介いたします。
女医が受けやすいセクハラ例
結婚や出産に対する発言
「まだ結婚する相手はいないの?」「早く出産しておかないと大変だよ~」
など、結婚や出産に対する批判を受けることは女医あるあると言ってもいいほど。
年齢やプライベートのことにまで口出しをしてきて、性的な侮辱などをされた場合、それはセクハラといえます。
また反対に、結婚や出産をしたことに対して、文句のような口ぶりをされることもあります。
「産休や育休で周りに迷惑をかけるなら職場にいらない」「だから女は使えない」
など、女性であること自体を否定するような発言はセクハラトラブルにつながるといえるでしょう。
患者の不必要な露出
診察をするにあたり、不必要な部位の服を脱ぎ、必要以上に身体を露出してくる患者もいます。
これは女性に対するセクハラといえ、患者からのセクハラトラブルの中でも最も多いといわれています。
診察の際に身体を触られる
診察中に患者に近づいた際、患者のほうから身体を触ってくることもあります。
これは典型的なセクハラといえ、しっかりと患者に対して注意をしなければなりません。
恥ずかしがったり、無視をしたりするとかえってエスカレートする恐れがあるのも、このタイプの特徴です。
女医がセクハラを回避する方法
証拠を集めて外部に相談する
同じ病院に従事する上司や同僚医師からセクハラを受けた場合、他の医師に相談してみることをお勧めします。
相談できる相手がいない場合には、外部のセクハラ対策機関に相談をしてみましょう。
その際、セクハラの証拠となるものを用意しておくと相談がスムーズになります。
セクハラの日時や場所、言動・行動、周囲にいた人の証言、できればボイスレコーダーなどへの録音などもあるといいでしょう。
勇気をもってはっきりと拒絶する
セクハラを受けたとき、はっきりと拒絶することができず、愛想笑いや曖昧な態度で流してしまうということもあるでしょう。
しかし、嫌々ながらも許容を続けていると、後に裁判などを起こしたときに「合意の上だった」「本気で嫌がっているようには見えなかった」などと言い逃れされてしまうことがあります。
このような可能性を潰しておくためにも、周囲に気づいてもらえるくらいにしっかりと拒絶することが大切です。
転職する
セクハラ被害に悩んでいながらも、同僚には相談できず、そして事を公にしたくないという方もいるでしょう。そんなときには、思い切って別の病院に転職してしまうという方法もあります。
転職エージェントに相談すれば、セクハラから逃れられることはもちろん、今の給与よりも高い病院を紹介してもらえたり、当直なしのポジションに就けたりと、今よりも好条件で仕事ができることもあります。
転職を逃げだと思わず、ステップアップとしてとらえてみましょう。
セクハラ被害にあいながらも、ぐっと一人で耐えているという女医は多いことでしょう。
今回ご紹介したように、転職をして新しい環境でリスタートするという方法もあります。
セクハラ対策の1つとして前向きに考えてみてはいかがでしょうか。