厚生労働省が行った年金、医療、介護などの社会保障の給付に関するアンケート調査により、全体の6割が「社会保障給付の現状は維持できない」と考えていることが明らかになった。財政の行き詰まりや年金、介護、医療制度に国民が不安を募らせていることが、改めて浮き彫りとなった。(参考:厚生労働省、4大疾病に精神疾患を追加し5大疾病に)
アンケートは今年2月に実施され、対象者は20代から70代の男女2,300名で、回収率は58.3%だった。
アンケートでは社会保障制度が現状を維持できると回答した人はわずか3.7%にとどまっており、また自分が一生涯で負担した金額より少ない給付しか受けられないと考えている人は全体の59.4%に上っていた。この割合は70代では26.4%にとどまっていたが、20代では78.7%に達しているなど、特に若い世代が社会保障制度に対し不安を感じている現状が明らかとなった。