大阪府箕面市の箕面(みのお)市立病院は9月1日、同病院で1989年に開腹手術を行った女性の体内に手術で使用したスポンジを置き忘れるという医療事故が起きていたことを発表した。健康への影響はなく、また同病院は裁判外で女性と100万円の慰謝料を支払うことで和解している。
箕面市の発表によれば、女性は1989年に肝臓の一部を取り除くという手術を受けており、その際に主治医が臓器を固定する円形の医療用スポンジを体内に置き忘れたまま縫合したという。
それから20年後の2009年に女性は肝機能障害で大阪府吹田市内の病院に入院。その際に内臓脂肪測定検査で腫瘤を指摘され、2010年11月にそれを取り除く手術を行った際に腫瘤に見えたものがスポンジであることが判明した。吹田市の病院はスポンジを摘出した後、女性の手術暦を確認して箕面市立病院に連絡し、今回のミスが発覚した。示談金は顧問弁護士と相談して決めたもので、病院側は再発防止に努めたいとの声明を出している。