2005年に手術中の大量出血で死亡した静岡市清水区の女性の夫ら遺族が医師2名に損害賠償を求めた訴訟の控訴審が東京高裁で12日に行われ、被告の2人が約1億2000万円を支払うことを条件に和解が成立した。
遺族側によれば、被告となっている医師は現在日本医師会などに、この事故が医師賠償責任保険の適用範囲となるかの確認を求めて静岡地裁に提訴している。もし医師らが勝訴した場合は保険金が和解金に当てられるというが、敗訴となった場合は医師2人が50年掛けて和解金を支払うことになる。
3月に行われた1審静岡地裁判決では、女性は2005年9月の子宮摘出の手術中に大量出血し死亡。医師の二人が輸血の準備をしなかったこと、容態の急変後も転院などの措置をとらなかったことなどは医師側の過失であるとして1億1000万円の支払いを命じていた。