日本産科婦人科学会は11日、妊婦が抗インフルエンザ薬を服用した場合、胎児には悪影響が確認されなかったと発表した。
昨年5月以降、新型インフルエンザを発症した妊婦163人を調査した。胎児が薬の影響を受けやすい妊娠4-7週にタミフルを服用した妊婦が14人いた。そのうち、2人(約14%)が流産した。しかし、この数値は、自然流産率(15%)とほぼ変わらず、同学会は、「タミフルの影響とは考えづらい」と結論付けた。また、リレンザを服用した15人には、異常がなかった。1人は薬が不明だった。
同学会は、「インフルエンザは新型、季節型を問わず、妊婦にとって危険なもの。高熱で胎児に悪影響を与えないためにも、早めに抗インフルエンザ薬を処方してもらって欲しい」としている。