富山県は10月9日、富山県立中央病院に来年4月から小児外科を新設することを発表した。それに伴い、富山市民病院の小児外科は廃止となる。(参照:医師の半数が「生ポリオワクチンに対する保護者の信頼低下」を実感)
富山県は1歳児未満の子供の死亡率が全国で4番目に高いことから、効率的な高度医療の提供体制を整える狙いがある。
小児外科は主に外科手術が必要な15歳以下の小児を治療する。専門的な知識と技術が要求されるため、県内には現在5人しか小児外科医が存在していない。
また、市民病院は2008年4月から「NICU・新生児集中治療室」を休止しており、一方で県立中央病院は「NICU・新生児集中治療室」はあるものの小児外科が存在しなかったため、新生児の手術は市民病院の外科医が中央病院に出張するという形で行っており、内外から非効率的であるとの指摘がなされていた。
現在中央病院では現在病棟の改修が進められており、今月中には新生児集中治療室が23床から29床にまで増やされるほか、来年2月には小児科病棟、5月には産科手術室が完成する。