iPS細胞の研究の最前線について公開するシンポジウム「再生医学研究の最前線」が11月19日に京都の国立京都国際会館で開かれた。
(参考:iPS細胞の作製効率を30倍にアップ。さらにがんになりにくく)
iPS細胞を開発した京都大学の山中教授らの講演を通じ、市民ら約1700人がiPS細胞の現在とこれからについて学んだ。
山中教授はiPS細胞が再生医療の応用に欠かせない「病気の前になる細胞を作る機能」があると紹介。難病患者の細胞から病気の因子を持つiPS細胞を作れば、因子をたたく薬の開発ができる可能性があることについても触れた。
市民からのiPS細胞の危険性を問う質問については、がん化などのリスクは以前と比べれば相当小さくなっているとしたものの、人間に移植できるほどの安全性の確保にはしばらく時間がかかると答えた。