2012年1月18日、日本外科学会女性外科医支援委員会は2010年11月19日~2011年1月10日にアンケートを実施した「学童期における家庭と仕事の両立の問題点に関するアンケート調査報告書」について発表した。
(参照:東京女子医科大学が復職のためのハンズオン実習「第4回 エコー」についてのイベント報告)
これは、医師だけに言える問題ではないかもしれないが、医師の中にも家庭と仕事の両立を困難に感じ離職する医師がいる。
近年、医師の子どもが乳幼児の時の院内保育には注目を集まり、少しずつではあるが安心して働ける環境になりつつある。
今回はその、学童期における育児と外科医の両立の問題点と解決策の提言のアンケートを外科学会会員に対して実施した。
アンケートの対象者は30代~50代の外科学会全女性会員と各年代の男性会員で439名の回答があった。
これによりわかったことは、まだ子どものいない外科医の75%に将来子どもが欲しいということがわかった。
そして、そのほとんどの医師が職場の理解や勤務形態、保育所の施設次第で両立が可能だと考えている。
現在、外科医を親に持つ子どもの約3分の1が放課後学童保育で過ごしている。
しかし学童保育は夕方6時には終了してしまうため、その後さらに他の保育所に通わなければならない場合もある。
また、学校が夏休みの時には朝8時以降開始の学童保育が多いため、なかなか難しい面もある。
子どもが就学しても外科医を続けられると思う必要なサポートというアンケートでは、子どもの病気や学校行事の為の休暇が45%、当直なしが34%となった。
2011年、医師国家試験合格者の女性の比率は32.5%であった。
外科医師不足の現在、それを補わなければいけないとことから、女性外科医への勤務継続の為の支援や一度離職した医師への復職支援が目立つがそれよりも、自分の持っているものを活かし、自ら社会貢献をしたいという発想が医学会全体を明るくしていく。
しかし、今回のアンケートでは現実的に家庭と仕事の両立ということに対して、医師が不安を抱いているということもわかった。