旭川医大は20日、同大病院で診療を行う教授らに特別手当を支給すると発表した。今年度の診療報酬改定に伴う増収益を手当に充てるという。昨年10月には、研修医や若手医師への特別手当を発表しており、全ての医師の収入が増加することとなる。
同大によると、教授に月額最大6万円、准教授に5万円、講師に4万5000円、助教に4万円を、年2回に分けて支給する。直接診療にかかわらない基礎医学や看護学などの教授にも月額最大3万円を支給する。今年度の診療報酬は勤務医の待遇改善を目的に引き上げられたが、その年間の増収見込み数億円のうち約1割を手当に充てる。
この試みは、国立大学病院で初めて。目的は私大や民間病院との給与格差を縮小することにある。 同大の吉田晃敏学長は「地域医療を支える現場の医師が少しでも報われるようにした。こうした動きが全国に広がってほしい」と話している。