厚生労働省の医療保険部会は20日、日本医療機能評価機構の産科医療補償制度対象拡大の見直し案提示をうけ、来年1月からの実施を決定した。
(参照:日本医療機能評価機構が「産科補償制度アンケート」を集計・発表)
産科医療補償制度は出産時などの分娩の事故で身体障害1・2級相当の重度の脳性麻痺となった子どもへの補償である。現在妊娠33週以上で体重2000グラム以上の子どもが対象となっており補償金は合計で3000万円のと定められている。医療事故による原因かは個別に調査となり、先天性や未熟性が原因と考えられる場合は保証金の対象外となる。
未熟が原因による脳性麻痺が減少したことや、補償制度で定められている33週よりも前に医療事故による可能性も考えられるとして専門家から制度の見直しが求められていた。日本医療機能評価機構では補償の対象を広げる見直し案を提出、妊娠32週以上で体重1400グラム以上への拡大が決定した。これにより、年間の産科医療補償制度対象者は140人程増加が想定されている。
また、補償拡大と伴に掛け金の見直しも行われることとなり、現在1人あたり3万円から減額される方向である。