糖尿病の新薬として注目されている「SGLT2阻害薬」が今月の承認後、来春には使えるようになる見込みとなっている。
(参照:北里研究所病院糖尿病センターは、民間企業と協力して糖尿病予防対策の新組織の設立をすることを公表した。)
現在、厚生労働省の国民健康・栄養調査によれば2013年度時点で日本の糖尿病患者数は約950万人にのぼり、糖尿病
が疑わしく否定できない予備軍は約1100万人になるという。成人した大人4人に1人が糖尿病の予備軍になるといわれており、その数は増える一方で深刻な問題となっている。世界的に見ても糖尿病患者は年々増加傾向をみせており、WHO(世界保健機関)などでも大きく取り扱っている問題である。
新しく登場となる「SGLT2阻害薬」はブドウ糖を尿から排出する働きにより、腎臓での再吸収を防ぎ血糖値上昇を抑えることができる。インスリンへの作用がないことから低血糖を起こす心配が少ないが、ブドウ糖が尿に排出されることにより尿路感染の副作用に注意が必要となってくる。現在の薬物治療法で血糖値コントロールが難しかった糖尿病患者にとって「SGLT2阻害薬」は効果が期待されている。