インフルエンザ治療薬の抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」に耐性を持つインフルエンザH1N1型が各地で検出されており、新たに静岡県でも耐性株が検出された。各自治体では感染の予防を呼びかけ警戒している。
(インフルエンザ患者、前週比から2.7倍増加 2月頃ピーク)
Photo:Influenza virus By Sanofi Pasteur
現在、「タミフル」耐性のインフルエンザH1N1型は北海道、大阪、三重、神奈川、山形、静岡の件で検出されており、人の移動によってさらに感染が拡大している。三重県で検出されたケースでは、小児が「タミフル」耐性のインフルエンザ検出数が最も多い北海道に行った際に感染した可能性が高いとしている。さらに山形県のケースでは小学生2人が、関東のテーマパークに遊びに行って感染した疑いがある。
国立感染症研究所の報告によると、2月10日の時点で今シーズンに解析を行ったウイルス株374株中「タミフル」耐性のウイルスは28株検出され、全体の7%が耐性株だったことがわかった。
インフルエンザの流行は拡大しており、特に新型インフルエンザであるA/H1N1ウイルスを中心にA香港型、B型の3種類のウイルスが流行中である。長野県では1月に9歳男児がインフルエンザにより、死亡したと報告された。流行警報レベルの県も多く各自治体では「タミフル」耐性のインフルエンザの感染が流行する可能性もあるとして注意を呼びかけている。