3日、早稲田大学理工学術院は九州大学先端医工学診療部、九州大学病院小児科と共同で内視鏡手術の鉗子を透明化にする可視化技術の開発を発表した。
(参照:医師を諦めないで-九州大学病院、キャリア支援センター設立)
近年、開腹手術より患者への負担が少なく回復も早い内視鏡手術が増えている。しかし、内視鏡手術にも合併症発生率が高いという問題点もある。その原因として、手術器具により操作空間や視野が狭くなってしまい手術器具で遮られてしまい死角となってしまう箇所の損傷などにより合併症を引き起こすこともある。
早稲田大学理工学術院の藤江正克教授と小林洋研究員准教授らは、今回の九州大学先端医工学診療部、九州大学病院小児科との共同開発のもとで画像処理により手術器具が透明になったように見せる可視化技術のシステムを開発。内視鏡カメラとは別のカメラを手術器具の下から撮影し補正することにより透明に見えるというものである。死角となっていた領域も観察することができるため狭小空間である小児外科手術ではとくに活用を見込んでおり、内視鏡や手術器具をそのまま利用できるため早期実用化が見込まれている。