国立感染症研究所は、腸管出血性大腸菌O157に感染した患者数が昨年の2倍になっていることを発表。予防の徹底を呼びかけている。
(参照:大阪医療センターで多剤耐性菌感染 数年で患者100人へ)
Photo:Escherichia coli showing flagella By Microbe World
報告によると今年の患者数は先月22日までに126人。昨年の67人の2倍にもなる患者数となっている。感染者のうち52人は馬刺を食べた、または食べた人からの感染が疑われている。
先月21日には所沢市の保育園で女児と保育士、保護者の計4人がO157に感染。保護者と保育士は入院を要したがすでに全員が回復または快方へ向かっている。さらに、O157による死亡するケースも報告されている。茨城県の社会福祉施設に入所していた40代の男性は、先月30日に嘔吐や下痢の症状を訴えたため病院で受診。容態が回復しないため入院措置がとられたが、腎機能の悪化により2日に死亡した。現在感染経路を調査中であるが、茨城県では県内で確認されたO157の感染で初の死亡ケースとなった。
これからの季節にO157の感染が増えていくため、生肉など食品を十分に加熱する、野菜などは新鮮なものを選ぶ、手洗いうがいをするなど予防の徹底を呼びかけている。