21日、豊島区では子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を調べる一括検査を開始した。23区内初の無料検査となる。
(参照:婦人科検診の現実 受診は時間と費用負担が障壁に)
Photo:A not unusual Tokyo subway scene By aurelio.asiain
従来の検査方法はパップテストという子宮頸部の粘膜を一部採取し顕微鏡でHPVが感染していないか細胞の変化を確認していくが、この方法の場合、見落としも起こる可能性があるとして危惧されていた。新たに導入されたHPV一括検査は、採取した細胞がHPVに感染していないかを化学的に調べていくものである。従来の方法を組み合わせていくことにより、子宮頸がんの早期発見につながるとしている。
検査対象者は2015年3月31日までに30、36、40歳となる区内の女性。子宮頸がんは感染初期では自覚症状がなく、進行が進んでしまうケースも少なくない。全国では年間約3000人が死亡しているといわれているが、豊島区では子宮頸がんの無料受診券対象者のうち約7割の女性が検査を受けていないというのが現状である。区では未受診者に無料受診券を送付するとともに、若い世代にも検診を受けるよう呼びかけている。