新型出生前検査で陽性判定が出た妊婦のうち、2人が確定検査を受けずに人工中絶していたことがわかった。異常がないのに陽性と判定されることもあるため、日本医学会では「あってはならないこと」として再発防止への理解を求めている。
(参照:医療従事者も抗がん剤曝露の危険 医師、看護師らが対策協議会を発足)
Photo:It’s A Boy By Ⅿeagan
染色体異常を検査する新型出生前診断は去年4月から国内で始まった。ダウン症など3つの染色体の病気の異常を判定することができるが、この検査では陽性と判定されても胎児が病気でない可能性もあり、妊婦は羊水検査をして確定を受ける必要がある。新型出生前診断で陽性と判定されても、ダウン症の場合、35歳なら20%、42歳で5%が実際はダウン症ではないとされており、当初から新出生前診断の結果だけで中絶してしまうケースが危惧されていた。
この1年間で新型出生前診断は7775人が受けておりそのうち陽性と判定されたのは141人。同じ事例がないか調査を進めている。日本医学会は医療機関へ再発防止を呼びかけ、妊婦へも確定診断が必要だという理解を求めている。