13日、犯罪死の見逃し防止のための死因究明推進計画が閣議で決定した。検死に立ち会う専門的な医師の研修などを行い、能力向上を目指す。
(参照:日本医師会 人間ドックの新基準に混乱を招くと批判)
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現在、行政解剖を行う監察医制度が東京や大阪などにしかなく、地方との格差があった。さらに、諸外国に比べて日本は警察が扱う遺体の解剖が行われている割合が11%と低く、警察が病死と判断し犯罪を見逃すケースが相次いだ。これを受けて専門家による見逃し防止への検討が続けられ、死因究明推進計画がまとまった。
死因究明推進計画では死因がわからない場合に使用するCTの画像診断設備を全国的に整備し、遺体の解剖の質を上げ、より正確な死因究明を目指す。現場で遺体を扱う警察官の研修を強化するとともに、今後5年を目処に検視に立ち会う医師の研修を行っていく。研修は日本医師会に委託し約4000人を対象としており、解剖の実習やCTなどで遺体の分析を行う死亡時画像診断(Ai)を実施し、能力向上を図る。