茨城県は、臓器移植の円滑化、術後のケアの水準向上を目的として「院内臓器移植コーディネーター」を認定した。県内の腎臓提供者数にもつながるとしている。
(参照:新潟県 県外の医師雇用に補助 医師不足、医師負担軽減へ)
院内コーディネーターは医師や看護師が務め、患者やその家族、主治医とのやりとりを円滑にすすめ、家族への意思確認、心理的なサポート、手術室の手配なども行う。2010年の臓器移植法改正で本人の書面による意思提供は不要となったが、茨城県内の腎臓提供者数は2011年4人、2012年が1人、2013年が0人と低迷しており、院内コーディネーターの登場によって臓器提供者数の増加が見込まれる。
今月5日、茨城県は県内にある医療機関の医師や看護師ら23人に院内コーディネーターの委託状を渡した。コーディネーターらは定期的な研修会を行っていく。また、今後もコーディネーターへの認定は医療機関からの推薦があれば認定を行っていく方針である。日本移植学会理事で水戸医療センターの湯沢賢治・臓器移植外科医長はコーディネーターの重要性を述べ、こうした取り組みに歓迎の意を表した。