東京都港区で22日、日本リンパ学会主催でがん治療の後遺症や対処法を学ぶシンポジウムが開催され、がん治療の後遺症に悩んでいる患者や医療関係者など約100人が参加した。
(参照:AICS 5mlの血液で複数のがん検査が可能 婦人科がんの早期発見も)
Photo:Follicular Lymphoma in Bone Marrow By euthman
がんの治療を受けた後、手や足が浮腫む「リンパ腫」という後遺症に悩む人が多い。シンポジウムではがん研有明病院の宇津木久仁子医師が、乳がんや前立腺がんなどの手術でリンパ節を除去した患者がリンパ腫を発症している傾向があると説明。宇津医師は、体の小さな変化も見逃さないこと、不調があれば早い段階で医療機関へ相談することを呼びかけた。さらにリンパ腫に悩む人へ手や足を伸ばすなどの運動も解説し、参加者が実践している様子もみられた。リンパ腫に悩んでいる女性は「学んだことを生かし、うまく付き合っていきたい」と前向きな気持ちを話した。
日本人の死因1位といわれるがん。3人に1人ががんにかかっているといわれているが、がんの後遺症については患者へ正しい知識が伝わっておらず、がんの治療をしても後遺症に悩むケースが増えているのが現状である。