神奈川県横浜市泉区の国際親善総合病院が産科医不足の影響で今秋から分娩を休止することとなった。100人近くの妊婦が9月以降に分娩を予約していたが、同病院では安全確保が難しいと苦渋の選択をし、他の医療機関へ移るよう説明している。
(参照:新潟県 県外の医師雇用に補助 医師不足、医師負担軽減へ)
Photo:Jan. 23 2011 By mitchanx
国際親善総合病院は年間700件以上の分娩を行ってきた。健診は身近な診療所で妊婦の通院負担を減らし出産は同病院で行うという、地元の産科診療所と協力したセミオープンシステムを実施。同病院は医師の入れ替わりもあり、10年前は年間1000件以上だった分娩件数が近年では700件余まで減ってきていた。さらに5人の常勤医のうち4人が他の医療機関へ移り、5月以降は分娩件数を抑えていた。3人いた非常勤医も6月までで派遣されなくなるなど産科医不足から分娩を休止することとなった。
7、8月分娩予定の妊婦は協力体制を整え予定通り行うとしているが、緊急時の安全確保が難しいとして9月以降に同病院での出産を予定している妊婦らへは他の医療機関へ移るよう説明している。同病院では、医師確保への取り組みを続けるとしている。