慢性的に医師不足・偏在などの問題を抱え、長時間勤務が当たり前となっている医療現場。そのような環境のなかにあっても、女性医師としては出産・育児や仕事をうまく両立させたいところ。厚生労働省は懇談会を立ち上げ女性医師が働きやすい環境整備についてのあり方を検討し、年内中にも成功例などを盛り込んだ報告書をまとめる。
(参照:埼玉 女性医師支援事業で女性医師の復職をサポート)
Photo:doctor By ReSurge International
今年6月の閣議決定でも女性医師が働きやすい環境整備については取りあげられてきた。厚生労働省は「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」を立ち上げ、女性医師や研修生、医学部生からの意見や環境整備に成功している病院の実例を提示し、年内中にも報告書をまとめる。8日には懇談会の初会合を開催。月1回のペースで開かれる予定である。24日には東京都内で女性医師の講演や意見交換が行われるシンポジウムも開催される。
2014年度の医師国家試験の合格者のうち女性は31.8%と年々増加傾向である。しかし長時間労働により出産や育児との両立が難しく、産休制度が利用しづらいために離職する女性医師も少なくない。医師不足が問題となっている小児科や産婦人科での女性医師率は高く、女性医師の復職支援を早急にも進めることが重要となる。