女性医師にとって出産・育児と仕事の両立は難しく、多くの医療機関で環境改善が進められているものの、人手不足などもあり育児休業を言い出しにくいというのが現状である。そんな中、女性よりも育児休業の取得が難しい男性医師が自身の育児休業体験についての本を出版した。
(参照:女性外科医 出産や育児への支援状況が調査で明確に)
Photo:Japanese baby By Sanofi Pasteur
千葉県鴨川市の亀田総合病院に勤務する皮膚科医の池田大志医師は、子どもへの愛情から育児休業取得を決めたという。池田医師の妻も外科医であり、計6ヶ月の産休・育休を取得。生後6ヶ月以降は池田医師が6ヶ月の育児休業を取得し育児をした。育児休業を取得するにあたり上司からは肯定的に受け入れてもらえたが、職場での反応は難しいものがあったという。
育児休業中、子育ての大変さを痛感した池田医師。子どもと二人きりで過ごすことで育児のストレス、虐待に陥りかねない心理の怖さも経験。妻の協力もあるが、それ以外にママ友との交流がとても支えになったことを明かしている。受診する余裕がなく子どもの肌トラブル抱えているママ友には相談やアドバイスをすることもあった。育児経験後は診療の現場でもその経験を生かし、患者が対処法をイメージしやすいように伝えることができていると池田医師は述べている。
【書籍概要】
「男が育休を取ってわかったこと」
出版社: セブン&アイ出版
発売日: 2014年5月16日