厚生労働省は8日、「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」を開催。出産や子育てで退職する女性医師が後を絶たないため、月例開催で支援策を検討していく。
(参照:女性医師支援 懇談会で年内にも成功例をまとめる)
Photo:Female nurse By Diabetes Care
初会合となった8日の「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」には、現在子育て中の女性医師も10人ほど参加。田村厚生労働大臣は冒頭の挨拶にて「女性の社会での活躍こそが日本の経済を取り戻すのに必要であり、医療の発展のために女性医師の活躍が不可欠である。」と述べた。
日本赤十字社医療センター第二産婦人科部長の木戸道子委員は、同センター産婦人科が2009年6月に導入した女性医師支援の事例を紹介。交代勤務制が家事・育児の実現だけでなく健康管理へもつながったケースを説明した。その他、岡山大大学院教授の片岡仁美委員からは女性医師キャリア支援制度「MUSCATプロジェクト」が紹介された。このプロジェクトはオーダーメイドによる勤務体系や復帰前のスキルトレーニングを提供し、離職率を減らし復職の支援も行うものである。片山委員は、参加施設を大学病院だけでなく県内でも募集することによって地域全体での復職の増加も見込めると説明した。さらに、理化学研究所網膜再生医療研究開発プロジェクトリーダーの高橋政代委員は女性だけでなく男性の働き方も考える必要性を述べ、男性も交代勤務が必要と訴えた。