2010年9月15日から、田辺三菱製薬はスイッチOTC薬として、腟カンジダ再発治療薬「オキナゾールL100」(第1類医薬品)を新発売する。国民医療費の増大の中、国策として、セルフメディケーションによる国民医療費の圧縮が期待されている。その政策の方向の延長戦上に、スイッチOTC薬の市場を拡大させるという要求がある。スイッチOTC薬は、医療専用に薬品と同等の成分を含む、市販購入可能な薬品だ。
「オキナゾールL100」は、医師の診断および治療を受けたことがある腟カンジダ再発者向けの薬。スイッチOTC薬として、カンジタに対する有効成分オキシコナゾール硝酸塩を、同社の医療用薬品と同量の100mg(1錠中)配合している。オキシコナゾール硝酸塩は、原因菌であるカンジダ菌を殺菌する。これにより、カンジタ特有のかゆみ、痛み、オリモノなのど不快な症状を鎮める。オキシコナゾール硝酸塩製剤は、医療現場において高い評価を得ており、医療用腟カンジダ治療薬で最も使用されている。
腟カンジダは、女性特有の病気で、誰でも発症する可能性のある病気だ。原因となる「カンジダ菌」は腟内の常在菌でありカビの一種だ。普通はどうということもなく、特に何の影響も与えない存在だ。ただし、前述のとおり、免疫力の低下などによって、カンジダ菌が異常増殖すると、さまざまな不快な症状を引き起こす。生涯において女性の75%が罹患を経験するといわれ、その再発率も約70%といわれる。