エボラ出血熱による死者が9日の時点で1000人を超え、感染が拡大し続けている。現地で医療支援にあたっている日本人医師からは医療スタッフや物資の不足が深刻化しているとの声も挙がり、国際社会の支援が求められている。
(参照:エボラ出血熱が西アフリカで拡大 死者603人に)
Photo:Ebola in Guinea By EU Humanitarian Aid and Civil Protection
西アフリカのリベリアで医療支援にあたっている国立国際医療研究センターの加藤康幸医師は、世界保健機関(WHO)からの要請により今月3日から現地で活動している。現地では混乱は起きていないものの、感染予防のための手洗い場が設置され、祈りを捧げて犠牲者を悼む人も見受けられるという。
現地で医療活動にあたる医師や看護師にも感染者が相次いだことに関しては医療スタッフ間でも動揺が広がっており、防護服を着用し患者の血液などに触れないよう注意しながら治療にあたっているという。しかし、医療スタッフや物資が不足しており、今後患者が増えればより深刻な状況になるとして国際社会の支援を訴えている。
11日に開かれた医療倫理の専門家会合では、エボラ出血熱の未承認薬を用いた治療は、患者の同意を得るなど一定の条件を満たせば容認されるということが結論付けられた。