感染が拡大しているエボラ出血熱。これまで1200人以上が亡くなり、いまだ感染者も増えている。西アフリカのリベリアの病院でエボラ出血熱の治療に当たっていたアメリカ人医師が感染・発症。しかし米製薬会社の未承認薬”ZMapp“を使用したところ、目ざましい改善の兆候が見られた。
(参照:エボラ出血熱 現地で医師や物資の不足が深刻化)
Photo:Ebola Virus Particles By NIAID
世界保健機関(WHO)の報告によると、エボラ出血熱による死者は16日までに1229人に達した。未承認薬ZMappはマウスの体内にエボラ出血熱ウイルスの一部を入れることで作られる抗体を使った治療薬であり、ウイルスが新たな細胞に侵入するのを抑制する作用があるとされている。ZMappはリベリア病院で働いていた米国人医師2人、スペイン人1人に投与され、米国人医師2人は回復の兆候がみられたが、スペイン人医師は死亡した。さらに14日にはアフリカ人医師3人にも投与され、現在の容態はまだわかっていない。
現在ギニアでは感染者の増加が抑えられているが、隣国のリベリアとシエラレオネでは増加する一方であり、東南アジアでの感染者も現れたことからまだまだ警戒が必要である。