厚生労働省は感染が拡大しているデング熱の診療マニュアルを公表した。デング熱の概要や発症した際の臨床対応などについて記載している。
(参照:止まらないデング熱感染者の増加・・・ワクチン開発の必要性に注目)
Photo:Dengue virus infection By Sanofi Pasteur
先月、国内で70年ぶりの感染が確認されたデング熱。厚生労働省の報告によると、現在15都道府県81人に感染が確認されている。感染は東京・代々木公園周辺を訪れた人から相次いで確認されており、1ヶ月以内の渡航歴はないという。さらに、新宿区や千代田区を訪れた人も感染するなど被害が拡大しており、蚊の駆除作業が進められている。
今回、厚生労働省はデング熱の概要や感染した患者の臨床対応などを記載した診療マニュアルを公表。症状としては発熱や頭痛、発疹、おう吐がみられ、多くの患者に血小板や白血球の減少がみられる。また、1週間程度で回復するといわれているが、ショック症状を引き起こすなど重症化するケースもあり、放置すると致死率は10〜20%になるため、適切な治療が重要とされている。デング熱と思われる症状がみられた場合、専門医療機関に紹介し適切な対応をすることを推奨している。