福岡県北九州市で27日、私立幼稚園に通う園児から細菌性赤痢菌の感染が確認されたと発表した。感染した園児は4〜5歳の4人で、そのうち3人が入院したが、快方へ向かっている。
(参照:O157感染患者数が昨年より2倍 死亡するケースも)
Photo:Shigella By AJC1
細菌性赤痢菌の感染が確認されたのは八幡東区にある私立幼稚園。16日に園での感染を確認したが、保護者への説明は25日に行われた。24日に同市では発症者の家族を含め8人の感染を確認しており、市の対応の遅れが指摘されている。市保健医療課は公表しなかったことについて「プライバシーを重視した」としているが、感染拡大を防ぐために対応改善が必要であるということも述べた。
国内での赤痢菌感染発生数は季節による差はなく、平成14年以降は減少傾向となっている。潜伏期間は1〜3日ほどで、発熱、腹痛、下痢、嘔吐などの症状が急激に現れる。登校・登園は治癒するまで出席停止が望ましいとされている。感染予防として大事なのは食品を十分に加熱調理し手洗いなどもしっかり行うことである。家族内の二次感染例も多く、とくに乳幼児や高齢者は重症化するケースもあるため注意が必要である。