外国人旅行者の増加を受け、厚生労働省は医療通訳の育成支援の強化を進めている。さらに2020年の東京五輪・パラリンピックに備え、政府は医療通訳を配置した拠点病院を指定する動きも見せている。
(参照:海外療養費 9割超が審査記録なし 不正受給も)
Photo:CONGRATS TOKYO! By vancityhotshots
外国人旅行者は増加傾向にあり、2013年にはとうとう年間1000万人を突破した。2020年には東京五輪・パラリンピックも控えており、外国人旅行者が安心して医療機関を受診できる環境が求められている。医療通訳を配置した拠点病院は来年度に10箇所、東京五輪までに30カ所増やす予定である。厚生労働省は今年始めに医療通訳の育成・派遣の支援の強化に乗り出し、大学病院やNPOなどへの費用補助、育成カリキュラムなども公開している。
東京五輪までに必要な対策は外国人旅行者に対するものだけではない。開催期間中の延べ来場者数は1,000万人に達すると予想されており、感染症予防も大きな課題となっている。海外から多くの人が訪れることにより、外国人旅行者だけでなく日本人も耐性のない感染症にかかる恐れもある。先進国の中でも予防接種率が低い日本。ワクチンの確保や接種率の向上への対策が急がれる。